投稿日:2008-04-18 Fri
![]() | 悪人 (2007/04/06) 吉田 修一 |
voice>>同情の余地なしです。「今の世の中、大切な人もおらん人間が多すぎったい」
なぜ、もっと早くに出会わなかったのだろう――携帯サイトで知り合った女性を殺害した一人の男。再び彼は別の女性と共に逃避行に及ぶ。二人は互いの姿に何を見たのか? 残された家族や友人たちの思い、そして、揺れ動く二人の純愛劇。
今朝4:00頃また地震がありました。
住んでる地域が地域だけにやっぱり怖いです。
で、地震情報を見て知ったのですが、
震度1程度の地震なら日本のどこかで毎日のように起こっているんですね。
改めて日本は地震大国なんだなと実感しました。
それはさておき。
本屋大賞第4位に輝いたこの作品。
オススメコメントには「純愛劇」ですよ。
で、私のコメント。
「こんなの純愛って言って欲しくない」
登場人物はドイツもコイツも鬱陶しく(加害者のおじさんと被害者のお父さんは別)、
全く感情移入できなかったのですが
ストーリーはとても読みやすかったので、比較的早く読み終えることができました。
この物語のポイントで、題名でもある“悪人”。
それが誰なのかと言うことを読み手に委ねる作品で、考えさせられる部分は多々あるのですが
委ねながらも作者の中で答は決まってるんでは、と感じさせます。
要するに中途半端。
委ねるなら委ねるで、もっと客観的に語って欲しかったし
決まってるなら決まってるでもう少し明確にして欲しかった。
でも、罰の重さが罪の重さに比例する訳ではないと言うこと、
そして社会的に見た被害者が必ずしも真の被害者では無いと言うことを描いた点には納得です。
あと方言を使用していること。
ストーリーの泥臭さをさらにプラスに味付けしています。
誰が悪人なのか。
私が答えるとするならば、この作品の登場人物の中での悪人は
健康食品会社の人々です。
あとの人々は悪人ではなく、ただ愚かな人々と言うだけです。
後半は結構面白かったですが、正直あまり好きな作品ではありません。
が、火サス好きにはオススメな作品ではないかと思います。
実際、映像化しやすそうですし、いずれ映画化orドラマ化するかも。
少し気になったのが、ストーリーの合間に挟まれる独白部分が
以前観た宮部みゆきさん原作の映画『理由』に似ているように感じました。
宮部さんの作品は読んだことが無いので
実際どんな形で描かれているのかは知りませんが。
ミステリってこういう形態をよくとるのかな?
オススメ度は...難しいな。
ストーリー(と言うか登場人物)が好きではないのでその点のオススメはしませんが
作品としては☆4つ、かな。
いいモン読ませてもらったー!って感は全くありませんです。ハイ。
投稿日:2008-02-28 Thu
![]() | 死神の精度 (文春文庫 (い70-1)) (2008/02/08) 伊坂 幸太郎 |
voice>>やっぱり伊坂さんは最高だ「あんた、死ぬことについてどう思う?」
「俺が仕事をするといつも降るんだ」 クールでちょっとズレてる死神が出会った6つの物語。
この作品は上述の通り、6つの話からなる短編集ですが、
物語の主人公はすべて人間名が千葉という死神です。
その死神が「仕事相手」として出会う人々とのエピソードを綴った物語で
推理小説っぽいのやら恋愛小説っぽいのやら色々な形で描かれているのですが
どのストーリーもとにかく完成度が高く素晴らしかったです。
特に私の一番のオススメは「恋愛で死神」です。
ちょっと非情?と思ってしまったのですが、死神やから当たり前か、と思ったり。
そもそも彼(彼らか?)は人間の死に興味がないし。
伊坂節も相変わらず炸裂していました。
死神として言わせているのか、死神を通して言わせているのかは謎ですが。
今まで私の中で死神と言えば
“ジョー・ブラック(『ジョー・ブラックによろしく』)”や“リューク(『DEATH NOTE』)”で
彼らはピーナツバターやりんごが好物でしたが
この物語の死神・千葉は味覚等の感覚はゼロだったり
他の作品の死神像を思い浮かべながら読むのも楽しかったです。
この作中に昔の映画の引用で(『女と男のいる舗道』という映画だそうです)
「誤りと嘘に大した違いはない。微妙な嘘というのは、ほとんど誤りに近い」
と言う台詞があるのですが
コレの真意が私にはわかりませんでした...悲しい...
嘘も方便ってことか?でも誤りって...?ってな感じで。

『死神と藤田』に出てくるヤクザの藤田の台詞、
「死ぬことよりも、負けることのほうが怖い」
がなんか好きです。
読み終わってから知ったのですが、
この作品、映画化されるんですね。
なるほど〜。
確かにこの作品を読んでいて自然と映像が浮かんできたし、
映画にしても十分面白そうです。
主人公の死神役は金城武さんらしく、それもピッタリといった感じでぜひ観てみたいです。
小西真奈美ちゃんもでてるし☆
小説のオススメ度は☆5つでドンっ
映画の公式ページはコチラ ⇒ Sweet Rain 死神の精度
今日の献立:エビフライ、チキンのトマト煮、マカロニサラダ
今日の一曲:サカナクション♪ワード
投稿日:2008-02-26 Tue
![]() | センセイの鞄 (文春文庫) (2004/09/03) 川上 弘美 |
voice>>二人の空気が愛おしい「センセイは遠くならない。センセイはいつだってセンセイだ。」
駅前の居酒屋で高校の恩師と十数年ぶりに再会したツキコさんは、以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは島へと出かけた。歳の差を超え、せつない心をたがいにかかえつつ流れてゆく、センセイと私の、ゆったりとした日々。
最近はスピード感のある本ばかり読んでいたな、と改めて思うほど
ゆったり、ふんわりとした作品でした。
何か事件が起こるわけでもなく、静かにマイペースに二人の物語が綴られていくのですが
飽きることはなく、むしろどんどん引き寄せられていって
あっという間に読み終えました。
ドラマチックなことは何もないのにドラマチック。
胸にキュっとくる物語でした。
このお話はドラマ化もされていたらしく
主演は柄本明さんと小泉今日子さんでした。
ピッッッッタリです。
ぜひ観てみたい。
純文学は苦手な人もいるとは思いますが、オススメ度は☆5つです。
P.S.HP更新しました。
今日の献立:クリームシチュー、海老とアスパラ炒め
今日の一曲:口口口(くちろろ)♪SNOWFLAKE
投稿日:2008-02-25 Mon
「イマコレヨンデル」でも載せていますが私は今、乙一の『失はれる物語』を読んでいます。
短編集でそのうちの3つの物語を読み終えたところなのですが、
すっかり落ちてしまった私。
きよ、やっぱり乙一は落ちるよ...。
彼の作品は私からすると「せつない」というより「やりきれない」です。

表題作の『失はれる物語』がまた重くてですね。
内容をざっくり言うと、
夫が交通事故に遭い、視力、聴力を失った上に全身麻痺になってしまうって話なんですけど
思考する力は残されているのに
それを伝える術を持たないそのやるせなさにドーンときました。 正確に言うと全くない訳ではない。
そして妻とのやり取りがね...。もうね...。
こういう状況に自分が陥ったら、間違いなく私は殺して欲しいと思うだろうな。
と、ハニーに言ったらハニーも「オレも殺して欲しい」と言っていました。
でも二人の間だけの会話じゃどうせ通らないだろうから。
「遺言書でも書いてみようか」という話になりました。
動けなくなってからでは遅いので、動けるうちに。
若くて頭のしっかりしている今のうちに。
遺言書ってアータ、いくらなんでも落ちすぎでしょ?
って自分でも思ったのですが、
私は長生きするつもりはないですが、早死にするつもりはもっとないし
遺された者への負担を少しでも軽くすることを思えば、結構前向きかなぁとも思ったり。
とは言っても、形式ばったものはよくわからないので
“お手紙”程度のものを近いうちに書いてみようと思っています。
動けるうちならいくらでも書き直せるし(笑)
でも金品的な話は特にないから、「意思疎通ができなくなった時は〜」ってこと以外は
「○○はどこそこにあります」とか「××の時はほにゃららすること」とか
お母さんの伝言メモみたいな感じになって
イザって時に出すには恥ずかしい代物になりそう。。。なんて思っています。

投稿日:2008-02-21 Thu
![]() | GOTH―リストカット事件 (2002/07) 乙一 |
voice>>私は人どころか虫も殺せません。(ただし蚊以外)「人間には、殺す人間と、殺される人間がいるね」
森野が拾ってきたのは、連続殺人鬼の日記だった。学校の図書館で僕らは、次の土曜日の午後、まだ発見されていない被害者の死体を見物に行くことを決めた…。
先日ラジオで『KIDS』の映画チケットが当選した時、
映画作品の説明で「“せつなさ”がウリの乙一原作の...」と言っていたのですが
「どこがやねん」と激しく突っ込みを入れたくなった乙一初読み作品でした。
面白いと言うには反社会的過ぎます。
でも面白い。
文章のテンポがよく非常に読みやすかったです。
グロイ描写を除いて。
想像していたほどグロイということはなかったのですが
やはり気分のいいものではなく、
御飯を食べながら読んでいる時は「うわぁ...」となりました。
ただどのストーリーも物語の展開が少し強引だった気がします。
あとどんどん普通の人になっていく(私の印象的に)森野さんも残念でした。
4章の『記憶』で少しキャラがたったので納得しましたが。
普通であれば嫌悪感を抱くであろう主人公たちですが
そういうことは全くなく、スイスイ読めたあたりに作者の力量を感じました。
個人的には『暗黒系』を長編で読んでみたいなぁと思いました。
あと『土』はこの作品から切り離して別で読んでみたかったです。
この作品中にあると、どうしても先が見えてしまうので。
『リストカット事件』は綺麗にまとまっていて面白かったです。
オススメ度は☆4つで。
ミステリと言うには少し弱いですが、それなりにハラハラしました。
今日の献立:チーズカレー
今日の一曲:Perfume♪ポリリズム
投稿日:2008-02-05 Tue
![]() | 異邦人 (1954/09) カミュ、窪田 啓作 他 |
voice>>人は人と異なるものを嫌うもの。「結局においてひとが慣れてしまえない考えなんてものはないのだ。」
母の死の翌日海水浴に行き、女と関係を結び、映画をみて笑いころげ、友人の女出入りに関係して人を殺害し、動機について「太陽のせい」と答える。判決は死刑であったが、自分は幸福であると確信し、処刑の日に大勢の見物人が憎悪の叫びをあげて迎えてくれることだけを望む。
『異邦人』は私が学生の頃、母に借りて一度読んだことがあります。
その時抱いた感想は忘れてしまったのですが
夢中になって一気に読んでしまったことと、
「太陽のせい」というセリフが非常に印象深かったことだけ記憶に残っており
細かい内容がどうだったか気になってきたので再び手に取りました。
130ページほどの短いこの作品の内容は
あらすじそのまんまでネタバレもいいとこです。
でもこの小説で大切なのことはその出来事ではありません。
それに対する主人公ムルソーの感情と周囲の感情の違いなのです。
ムルソーは決して無感情な人間ではありません。
母を愛し、死を悲しみ、ガールフレンドを美しいと思い、死刑を恐れた。
しかし彼にとってそれらは無意味であり、表現することは演技でしかなかったのです。
それが周囲の人間には異質で冷徹なものと映った。
そして彼は
「人殺しとして告発され、母の埋葬に際して涙を流さなかったために処刑される」のです。
ムルソーの考えは機械的で何かが欠如しているように思います。
しかし彼に神についてを説くのも結局機械的であり
それをマイノリティに押し付けることは、愚鈍で傲慢な行為だと思います。
人間を裁くのは人間でしかないのです。
そしてそれは
右へ倣えしないものはムルソーのように裁かれるかもしれないということも意味します。
世の中のものは全て無常であり
その無常なものの喪失を嘆くことは非常に後ろ向きで何も生み出さないと思います。
ですが私たちはロボットではない訳で
人間としての感情とそれに伴った表現が存在するのです。
その感情を露呈するかどうかは全て個人に委ねられており
それについて何人たりとも非難することはできないと私は思います。
不条理文学の代表的なこの作品。
常識外れの異質さと常識とは何かを深く考えさせられる作品でした。
外国文学なので読みにくく抵抗がある人もいるとは思いますが
内容としてのオススメ度は☆5つで。
カミュがノーベル文学賞を受賞したのは、
この作品によるところが大きいと言われているそうです。
今日の献立:豚しゃぶ、団子汁
今日の一曲:KAN♪こっぱみじかい恋
投稿日:2007-10-31 Wed
来月からガソリン、石油代が更に6円値上げだそうですね。恐ろしい。。。これから寒くなると言うのに。
以前、北海道に住んでいる友人が
暖房の為の灯油代は年間20万円以上と言っていたのですが
今年はそれを更に上回るかもしれないですね。
あそこは暖房がなかったら家にいても凍死しそうですから(泣)
でも温暖化の影響で少しは浮くのかな?って、それもなんかヤだなぁ。
うちはガスファンヒーターなのですが、ガス代はどうなんでしょう?
色々な方面から兵糧攻めのようにじわりじわりとした圧迫を感じて
ほんとウンザリします。

兵糧攻めで思い出しましたが、
半月ほど前、テレビをつけたら
たまたまNHKの大河ドラマ「風林火山」をやっていまして。
Gacktが上杉謙信というキャスティングが気になってハニーと観ていたのですが
なかなか面白かったです。
ハニーは以前別の番組で上杉謙信の特集を観て
何気に謙信に興味を持っていたのですが
このドラマでさらに興味度アップ。
なんでも上杉謙信って人は義を重んじ
私利私欲で兵を動かさ無かった上に戦上手いう
なんとも魅力的な人物だったらしいとのこと。
私は高校時代日本史を選択していた割りに
戦国武将のこととかあまり知らないのですが
武田信玄と上杉謙信の友情?めいた話は知っていたので
そんな人だったのかーと少し関心を抱きました。
で、こないだ図書館で上杉謙信の本を探していたハニーが
「ちょっとがっかり」とぽつり。
というのも、たまたま手にした本の作者のあとがきを読んでいたところ
その作者曰く
「上杉謙信がすごく好きで、上杉謙信の本を書いて欲しいと言われた時はすごくうれしかったが、執筆にあたり細かく調べてみると、実は自己愛が強く、手討ちや私的殺人も平気で行い、「民のために戦う」どころか町に放火するなど常軌を逸した行動が多く、調べれば調べるほど嫌いになり、むしろ相対していた武田信玄に興味が移った」
というようなことが書かれていたそうです。
なに、そのねじ曲がった歴史。
逆にすごく興味がそそられちゃったよ(笑)
また読んでみようかな。
漫画で....
一応ハロウィンにちなんでみましたが、とりあわせ悪。。。
今日の献立:カボチャのチーズインコロッケ、塩鯖、わかめと春雨のスープ
今日の一曲:宇多田ヒカル♪BEAUTIFUL WORLD
投稿日:2007-10-25 Thu
![]() | 一瞬の風になれ 第二部 佐藤 多佳子 (2006/09/22) 講談社 |
voice>>何で私は新二と同級生じゃないんだ!!「私、どんなちょっとずつでもいいから速くなるね。ウサギにはなれないけど、足の速いカメになる」
冬のオフシーズンを経て、高校2年生に進級した新二。冬場のフォーム作りが実を結び、スピードは着実に伸びている。天才肌の連も、合宿所から逃げ出した1 年目と違い、徐々にたくましくなってきた。新入部員も加わり、新たな布陣で、地区、県、南関東大会へと続く総体予選に挑むことになる。
新二や連の専門は、100mや200mのようなショートスプリント。中でも、2人がやりがいを感じているのが4継(400mリレー)だ。部長の守屋を中心に、南関東を目指してバトンワークの練習に取り組む新二たち。部の新記録を打ち立てつつ予選に臨むのだが、そこで思わぬアクシデントが……。
第一部に続き、第二部も本当に良かったです。
中盤でウルウルときてしまいました。
とにかく気持ちのいい作品です。
今作は前作より主人公と彼を取り巻く人々との繋がりが密に描かれています。
ライバル、友人、先輩・後輩、先生、家族。
その中でも主人公の兄に対する想いにはグッときます。
「大好きだけど、すごすぎて、届かなくて、苦しんだよ。同じ男として・・・」
天性のサッカー選手である兄、天性のスプリンターである親友。
そんな中でも卑屈にならないのは
彼が可能性を信じ、ひたすら前へと努力できる人だから。
君は輝いてる!間違いなく輝いてるよぉーいぉぃ(号泣) ←作品に入りこみ過ぎ
基本、陸上競技が舞台のスポ根モノなのですが
とにかく飽きずに一気に読めます。
老若男女問わず読んで欲しい。
オススメ度はもちろん☆5つ!
うれしいことに第三部も届いたみたいなので早速借りに行かなきゃっっ
今すっごい先が気になってます。
だって、あんなことやこんなことが...それは読んでのお楽しみ☆
今日の献立:炊き込みご飯、酢豚、カボチャの煮物
今日の一曲:JET♪Put Your Money Where Your Mouth Is
投稿日:2007-10-19 Fri
![]() | すべてがFになる (講談社ノベルス) 森 博嗣 (1996/04) 講談社 |
voice>>天才が多すぎです。。。「ほら、7だけが孤独でしょう?」
4歳のとき両親殺害の罪に問われ、外界との交流を拒んで孤島の研究施設に閉じこもった天才工学博士、真賀田四季。教え子の西之園萌絵とともに、島を訪ねた N大学工学部助教授、犀川創平は一週間、外部との交信を断っていた博士の部屋に入ろうとした。その瞬間、進み出てきたのはウェディングドレスを着た女の死体。そして、部屋に残されていたコンピュータのディスプレイに記されていたのは「すべてがFになる」という意味不明の言葉だった。
この本は1996年、つまり今から10年以上前に発売されたのですが。
読んでみて後悔した事は、もっと早くにこの本を読んでおけば良かった事、
この本を読む前に有名な推理小説をいくつか読んでおくべきだった事、
そして、『羊たちの沈黙』をもっと真剣に観ておくべきだった事です。
長編小説の割りに二日ほどで読み終えましたし、
それなりにはまったのは事実ですが
斬新さやスリルは特に感じなかったです。
面白さで言うと『金田一少年』や『名探偵コナン』くらいでしょうか。
コンピュータが絡んでくるので、出てくる言葉は難解ですが
矛盾もあるし、トリックも唸るようなものでは全くありません。
それは多分、天才、天才と言いすぎているからではないかと。。。
『パプリカ』の時田と敦子や
『容疑者Xの献身』の石神と湯川の方がよほど天才度を感じました。
私の読みが甘いのかもしれませんが、
この作者の天才の定義には
「身勝手で残忍」という事も含まれているように感じました。
無邪気さが時に残忍な行為になるというのはわかりますが。
文章は読みやすかったように思います。
やたらキャラ設定の描写が多いのが気になりましたが
シリーズものの第一作目らしいのでそのへんは納得です。
ただ、西之園萌絵が天才少女という設定にはかなり疑問で
暗算が得意な世間知らずのお嬢様程度にしかうつらず、
切れ者という感じは全くありませんでした。
それもシリーズを読んでいけば納得出来るところなのかもしれませんが...
謎解きのような難解な会話は冒頭の部分だけで
あとは専門用語を除けばふーんといった感じでサラサラと読めます。
もっと早くに読んでいれば素晴らしい!と思ったのかもしれませんが、
逆にもっと早くに読んでいたら全く理解できなかったかもしれません(汗)
個人的な感覚で言うと、この小説は「ザ・推理小説」と行った感じ。
ホニャララ連続殺人事件とか、そういった小説と同じ枠で括られるのですが
私はその辺りの小説をあまり読んだことが無いので、
この小説の良さが正確に伝わっていないんじゃないか、とも思います。
そんな訳で評価は非常に難しいのですが
その辺りに詳しい人、誰か読んで感想を聞かせてって期待を込めて
オススメ度は☆4つで。 ...私の今の段階では本当は☆3つくらいなんやけど...
なぜ『羊たちの沈黙』をちゃんと見ておけば良かったかというと
この人の言う天才がレクター博士に近い気がしたから。
でも私はこの作品もしっかり観てないくて完璧に把握していないので
そんな気がした、と言うだけです。。。
今日の献立:マグロのピリ辛あえ、鶏の唐揚、白菜の漬物、黒豆
今日の一曲:布袋寅泰♪バンビーナ
投稿日:2007-10-15 Mon
![]() | トリツカレ男 (新潮文庫) いしい しんじ (2006/03) 新潮社 |
voice>>そんな私もトリツカレ女。(でも飽き性)「おれを誰だと思ってる?トリツカレ男の、ジュゼッペだぞ!」
ジュゼッペのあだ名は「トリツカレ男」。何かに夢中になると、寝ても覚めてもそればかり。オペラ、三段跳び、サングラス集め、潮干狩り、刺繍、ハツカネズミetc.そんな彼が、寒い国からやってきた風船売りに恋をした。無口な少女の名は「ペチカ」。悲しみに凍りついた彼女の心を、ジュゼッペは、もてる技のすべてを使ってあたためようとするのだが…。
この本はきよちんに紹介してもらったのですが。
いやぁ、よかったです!感動!!
イラストや章ごとの題名、語り口が海外の作家さんの作品のようで
なんだかおとぎ話ちっくに読ませていただきました。
ほんわか甘い恋物語。
その恋物語までのジュゼッペのエピソードもステキです。
何かにひたむきに「トリツカレテル」人ってやっぱり魅力的で強い。
人の目なんか気にせず。
バカみたいなのがいいんじゃないって。
そして周りが笑顔に包まれている。
う〜ん、こういう人になれたらなぁ!!
160ページほどありますが、大人の絵本といった感じですぐに読めてしまいます。
オススメ度は☆5つ。
この本も手元に置いて、何度も読み返したい感じ。
きよちん、ありがとねーーーー
今日の献立:母からもらった高級ステーキ(笑)、マカロニとツナのサラダ、
ポタージュスープ
今日の一曲:Mika♪Any Other World
投稿日:2007-10-05 Fri
![]() | 砂漠 伊坂 幸太郎 (2005/12/10) 実業之日本社 |
voice>>これを機に麻雀セット買い揃えてマニュアル片手にサンアンコウ! なんてことは、まるでない「今、目の前で泣いてる人を救えない人間がね、明日、世界を救えるわけがないんですよ」
「大学の一年間なんてあっという間だ」入学、一人暮らし、新しい友人、麻雀、合コン…。学生生活を楽しむ五人の大学生が、社会という“砂漠”に囲まれた“オアシス”で超能力に遭遇し、不穏な犯罪者に翻弄され、まばたきする間に過ぎゆく日々を送っていく。
さすがです、伊坂さん!!
もう大好き。
あらすじだけ読むとなんだか軽薄そうな話に見えますが
笑いあり、スリルあり、散りばめられた伊坂語録に「なるほど」と唸る場面アリ。
色んな話題が詰め込まれていて、しかも綺麗に繋がりまとまっている。
西嶋の「助けちゃえばいいんですよ」には参りました(笑)
伊坂ワールドは相変わらず炸裂していますが
『重力ピエロ』の時と比べてだいぶ柔らかくなった気がします。
『重力ピエロ』は少し高慢な感じがしないでもなかったというか。
これは間違いなく青春小説です。
読み終わった後の爽快さも、う〜ん青春!
本文中に、サン=テグジュペリの本の引用で
「人間にとって最大の贅沢とは、人間関係における贅沢のことである」
と言うセリフがあったのですが、
確かにそうだ、と思う気持ちと
大抵の人が人間関係に一喜一憂してるんだろうなという
安心感にも似た気持ちで、胸に響きました。
そんな訳で、ネタバレになるので誰が言ったとは書きませんが
「本当はおまえたちみたいなのと、仲間でいたかったんだよな」
という科白にも、「なるほど」と思いました。
「迷わず行こう!」と思わせてくれる1冊でした。
オススメ度は☆5つ!!
『アヒルと鴨のコインロッカー』も『終末のフール』も最高やったのに
この人ほんとすごすぎ。 って、私に合うってだけかもですけど。
『砂漠』はもう一度読みたいので買おうかなとさえ思っています。
てか私、麻雀もボーリングも嫌いでしないのですが
ちょっとやってみたくなっちゃった。
『カイジ』読んでてもならなかったのに(笑)
投稿日:2007-10-01 Mon
ハニーに「『砂漠』って面白くないの?」
と聞かれて「え?」と思ったのですが。
記事を見て納得。

まだ読んでいる途中ですけど『砂漠』は面白いです。
やっぱり「サスガ」といった感じで。
じゃああの記事はなんなんだってことですけど、
『砂漠』の前に読んでた本を指して言っていたんです。
上の記事を書き終わってすぐにその本を読み終え
お口直しにとこれまたすぐに『砂漠』を読み出したので
なんだか誤解を招くことになってしまいました。
で、誤解を招いた「その本」とは『モルヒネ』でして。
書評も9/28に既にアップしていたはずなんやけどと思っていたら
なんとびっくり、削除されておりました。。。
その記事、読まれた方いますか?(泣)
そっくりそのままは覚えていないのでざっくり言うと
「内容は何度も聞いたことがあるような恋愛小説で
不幸な生い立ちを理由にややこしく物事を考えがちの主人公が
婚約者そっちのけで身勝手な元彼と身勝手に・・・
で、最終的にそういうことだったからってなんだってんだというストーリーで
文章も下手とまでは言わないけど、なっちゃいなくてわかりにくく
オススメ度は☆0.5で、私には暇つぶしにもなりませんでした。」
みたいなこと書いてました。
そんな訳でとばっちりを受けた『砂漠』の誤解を解くため
記事の修正をしております。
って、一文消しただけですけど(笑)
投稿日:2007-08-31 Fri
![]() | 僕たちの戦争 (双葉文庫) 荻原 浩 (2006/08) 双葉社 |
voice>>やっぱり私は「戦争を知らない子ども」なんだな。「これが自分たちが命を捨てて守ろうとしている国の五十年後の姿なのか? 」
“根拠なしポジティブ”の現代のフリーターと、昭和19年の「海の若鷲」にあこがれる軍国青年が時空を超えて入れかわった! それぞれの境遇に順応しつつも、ふたりはなんとか元の時代に戻ろうとするが……。
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投稿日:2007-08-09 Thu
<今年もGet♪>毎年楽しみしている「夏の百冊」。
角川、新潮、集英社からそれぞれ出ているオススメ文庫本100冊を
紹介しているフリーペーパーです。
あらすじを読むだけでも楽しいので
最近のバスタイムのお供になっていて、ふやけてもうボロボロです(笑)
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